長期優良住宅を建てると、ざまざまな税制優遇や減税などが受けられることはご存じでしょうか?
よく聞く「子育て〇〇支援事業」の補助金など、長期優良住宅を建るのとは別に、
家族構成、建築時期や規模など与条件が多すぎて、我が家は当てはまるのかわからなくなってしまいます。
その原因の1つとしては、毎年度、与条件や制度名などが少しずつ変わるので尚更わかりづらくなります。
このコラムでは、令和7年度時点での長期優良住宅を建てた場合の各優遇をまとめさせていただきました。
長期優良住宅が得られる減税や控除、優遇、補助金
「うちは子育て世帯だから大丈夫」と思っていても、出産時期や年齢の条件や必要書類や建築規模も対象条件となってきますので、注意が必要です。
■ 対象となる方
①子育て世帯または若者夫婦世帯のいずれかである。
子育て世帯とは・・・申請時点において、2005年4月2日以降に出産した子を有する世帯です。
若者夫婦世帯とは・・・申請時点において夫婦であり、いずれかが1983年4月2日以降に生まれた世帯です。
②エコホーム支援事業者と工事請負契約を締結し、住宅を新築する方
■ 対象となる新築住宅
①証明書等により、長期優良住宅もしくは、ZEH水準住宅に該当することが確認できる
②所有者(建築主)自らが居住する
③住戸の床面積が50㎡以上240㎡以下である
④土砂災害防止法に基づく、土砂災害特別警戒区域又は災害危険区域
(急傾斜地崩壊危険区域又は地すべり防止区域と重複する区域に限る)に原則立地しないもの
⑤ 交付申請時、一定以上の出来高の工事完了が確認できる
エコホーム支援事業者と工事請負契約を締結は、施工者である住宅メーカーさん、不動産屋さんが行うものです。
土砂災害特別警戒区域等に当てはまるのかも含めて施工者さんへの確認が必要です。
同じ住宅ローンでも、「長期優良住宅かどうか」で控除の上限額が大きく変わります。
・一般住宅における借入れの限度額は2,000万円、認定長期優良住宅では、4,500万円。
子育て世帯、若者夫婦世帯が建てる認定長期優良住宅では、5,000万円。
※2024年1月以降に建築確認を受けた新築住宅は、省エネ基準を満たすものでないと
住宅ローン減税の控除枠拡大を受けることはできません。
子育て世帯・若者夫婦世帯の場合・・・[1]年齢19歳未満の扶養親族を有する者
[2]年齢40歳未満であって配偶者を有する者
又は年齢40歳以上であって年齢40歳未満の配偶者を有する者
子育て世帯、若者夫婦世帯など同様の名称でも「子育てグリーン住宅支援事業」とは条件が異なりますので注意が必要です。
長期優良住宅で建てることにより、家を取得したあとにかかる税金が軽減されることも魅力の1つです。
【登録免許税】
・一定の認定長期優良住宅の新築又は建築後使用されたことのない認定長期優良住宅の取得を行った場合、登録免許 税、不動産取得税、固定資産税が軽減されます。
■ 対象要件
①その者が主として居住の用に供する家屋であること
②住宅の新築又は取得から1年以内に登記をすること
③床面積が50㎡以上あること
④登記を行う際に市区町村が発行する住宅用家屋証明書が必要
【不動産取得税】
・新築住宅に係る不動産取得税について、課税標準からの控除額が一般住宅特例より増額されます。
■ 対象要件
①都道府県の条例で定めるところにより申告をすること
②床面積が50㎡以上(一戸建て以外の貸家は40㎡以上)240㎡以下であること
【固定資産税】
・新築住宅に係る固定資産税の減額措置の適用期間が一般住宅より延長されます。
■ 対象要件
①床面積が50㎡以上(貸家は40㎡以上)280㎡以下であること
②長期優良住宅認定通知書又はその写しを添付して市区町村に申告してください。
各税の軽減は、申請や条件を満たしているかの事前確認を必ず行ってください。
「直系尊属(父母・祖父母など)からの住宅取得資金の贈与に対する非課税制度」がございます。
■ 対象となる方
①贈与時に贈与者の直系卑属であること
②贈与年の 1 月 1 日において、18 歳以上であること
③贈与年の合計所得金額が 2,000 万円以下であること
※床面積が 40 ㎡以上 50 ㎡未満の場合、1,000 万円以下であること
④贈与年の翌年3月 15 日までに、住宅取得等資金の全額を充てて住宅用の家屋の新築取得又は増改築等
をすること
⑤贈与年の翌年3月 15 日までにその家屋に居住すること、
又は、同日後遅滞なくその家屋に居住することが確実であると見込まれること
(遅くとも同年 12 月 31 日までに居住する必要があります。)
■ 対象となる新築住宅 (※増改築の場合は、対象要件が異なります。)
①その者が主として居住の用に供する家屋であること
②床面積が 50 ㎡以上、240 ㎡以下であること
(合計所得金額が 1,000 万円以下の場合、40 ㎡以上)
③店舗等併用住宅の場合は、床面積の1/2以上が居住用であること
④取得等した家屋が既存住宅の場合、以下のいずれかを満たすものであること
1.1982 年1月1日以後に建築されたもの
2.建築後使用されたことのあるもので、地震に対する安全性に係る基準に適合するものとして、
・耐震基準適合証明書
(家屋の取得の日前2年以内にその証明のための家屋の調査が終了したものに限る)
・建設住宅性能評価書の写し
(家屋の取得の日前2年以内に評価されたもので、
耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)に係る評価が等級1、等級2又は等級3であるものに限る)
・既存住宅売買瑕疵保険付保証明書
(家屋の取得の日前2年以内に締結されたものに限る)
■ 質の高い住宅の基準 (※既存住宅・増改築の場合は、対象要件が異なります。)
①断熱等性能等級5以上(結露の発生を防止する対策に関する基準を除く。)かつ一次エネルギー
消費量等級6以上の住宅
②耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上又は免震建築物の住宅
③高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上の住宅
■ 質の高い住宅であることを証明する必要書類
・住宅省エネルギー性能証明書
・建設住宅性能評価書の写し
・住宅性能証明書
・長期優良住宅認定通知書の写し及び住宅用家屋証明書(の写し)
若しくは認定長期優良住宅建築証明書
・低炭素住宅認定通知書の写し及び住宅用家屋証明書(の写し)
若しくは認定低炭素住宅建築証明書
ここまでの情報はあくまでも令和7年度の情報となります。
住宅の性能向上による費用を補助金や減税などによって支援していく動きになっています。
マイホームは条件に適しているか、施工店さんと相談して受けれる支援をきちんと把握しておく
ことをおススメします!
takuro
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